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鞘の内(さやのうち)

母方の祖父が武道家だったので、その影響を受け男親族は皆、武道を半強制的にやらされる環境で育った。

 

私も小さい頃から祖父や父から居合道を教わった。

 

居合道五段に昇段したのは28才の時であった。

 

私はもともと空手道が専門であったので、現在は空手道一筋であるが、居合道を少し学んだことで空手の世界でも大いに役に立った。

 

いやビジネスの世界でもそれ以上に助けられたことが多い。

 

居合道の教えに「鞘の内」(さやのうち)という言葉がある。

 

鞘から抜かずにいる状態のことをいう。

 

しかしこの本当の意味は、まだ戦っていない状態でも相手を圧倒することができるということだ。

 

敵と対する時、鞘から刀をすぐに抜いてしまったのでは底が知れている。

 

本物の達人はめったなことでは抜かない。

 

刀に手をかけて抜くぞという素振りまでは見せても、余程のことでない限りは抜かない。

 

刀を抜かなくても圧倒的に技量に優れていれば十分相手に脅威を与えることは可能であり、またこちらの奥の深さといったものを感じさせることもできる。

 

これは抜かずに勝つ、戦わずして勝つという極意である。

 

しかし「鞘の内」を本当に身につけるには、長年の鍛錬を積み重ねて初めてできることである。

 

実力のない者が「鞘の内」を演じたところですぐに弱さが露呈し、敵に通用する筈もない。

 

ビジネスの世界でも相手のミスを見つけると徹底的に追い込む(刀を抜いてしまう)経営者がいる。

 

最後まで容赦せず、とどめをさす。

 

しかし、それが真の経営者と云えるだろうか、最後に少し逃げ道を作ってやる(鞘の内)ことが懐の深い経営者である。

 

そんな経営者には優秀な部下も集まってくる。

 

「鞘の内」とは技量だけでなく、心の鍛錬もできていなければゆけない境地かもしれない。

 

河村 貴雄