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数字を読む

損益計算書(以下、P/Lという)は、企業の経営成績(注1)を表わし、貸借対照表(以下、B/Sという)は、企業の財政状態(注2)を表わす。
P/Lは一年経過するとゼロにリセットされ数字を翌期に繰り越さない。
一方、B/Sは創業した時から現在までの繰越表であり残高表である。


B/Sは、人間で云えば体質を表わす。
例えば、B/Sに固定資産が多額に計上され、その反対側に借入金が同じ程度あり、月々の金融機関への返済が困難であれば固定資産の一部を売却して借入金をある程度返済すべきである。
これを減量経営というようにまさにB/Sを体質化した表現である。
数字(係数情報)を読める人はたとえその企業の経営者と面識がなくとも過去3~5期のP/LとB/Sを分析すると経営者の考え方や経営に対する姿勢(会社の将来、従業員に対する考え方等)を可成り的確につかむこともできる。
数字を読める読めないは別にして、それだけ数字は現状を正確に表現する。
係数情報を読むことにより現場での問題点が顕在化する。
直ちに現場でその改善をはかると翌月の係数情報に改善の成果がしっかりと反映される。
本当の意味で数字が読めるとは、係数情報と現場(人・物・金等の実体経済)を自由自在に行来することである。
5年後、10年後の目標貸借対照表を作成することにより、この1年、1ヶ月、1週間、今日の打つべき手が自ずとわかってくる。
まさに数字は生きていると云われるゆえんである。
  
注1…収益-費用=利益
注2…資産-負債=純資産(注3)
注3…純資産=自己資本=正味財産=資本金+過去の内部留保利益(企業の本当の実力を示すもの)
所長
河村 貴雄