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直属の上司

有楽町にある上場企業の社長コンサルティングをさせて頂いた時のことである。

 

その会社には社長、副社長(2名)、専務(2名)、常務(3名)と各役員に一人づつ配属された合計8名の秘書がいた。

 

ある時、常務の女性秘書が私を有楽町の駅まで車で送って下さることになった。

 

彼女がバックミラー越しに質問してきた。

 

「私はどうしたら№1の秘書になることが出来るでしょうか、またその方法がありますか?」と。

 

私は即座に「あなたの直属の上司は誰ですか?」と尋ねた。

 

「ハイ、私の直属の上司は○○常務です。」

 

そこで私は「あなたの直属の上司の長所10項目を箇条書きにしてみて下さい。」と云った。

 

翌月、また会社に伺い社長コンサルティングを終えてエレベーターで下に降りようとしていたところ、先日の常務の秘書が秘書課から飛び出して来た。

 

「先生、いらっしゃってたんですね」と云って私に封書を手渡した。

 

中を開けてみると、その秘書の直属の上司、○○常務の長所が24項目書いてあった。

 

よほどプラス発想するか細く観察していない限りはそんな多くの長所はなかなか書けないものである。

 

私は彼女に「あなた、よくこんなに多く書けましたね。あなた自身が書いたこの長所を出社する前、毎日、目を通し、できれば声に出して出社するといいですよ」とアドバイスした。

 

彼女は素直にハイと答えた。

 

それから数ヶ月後、その会社の人事異動があった。

 

なんと常務の秘書は社長秘書に配置転換になっていた。

 

私はこれを聞いた時、彼女は私が云ったことを実行したに違いないと確信した。

 

その後の彼女は直属の上司である社長の長所を常務の時と同じように紙に書き出し毎日、それに目を通して出社しているとのことだった。

 

所長
河村 貴雄